新しい言葉を創り出す広報

広報活動は取り組む姿勢によって、3つに分けられます。ひとつめが「待つ広報」、ふたつめが「探す広報」、そして最後は「創り出す広報」です。

「待つ広報」というは、報道機関からの取材を待つ、団体内の広報依頼を待つ、という広報姿勢です。積極的な働きかけをせず、何かあったら対応するという姿勢です。広報担当者のなかにはデザインを担当している方もいると思いますが、待つ姿勢でいると、デザインは清書係りとなってしまいます。

「探す広報」は、「集める広報」とも言えます。団体の広報する素材を探し出すという姿勢で、「待つ広報」よりは積極的な姿勢です。定期的に事業担当者とミーティングを持ち、広報する素材はないか探し回っているため、御用聞き広報と思われています。

「創り出す広報」と言うのは、広報担当者が積極的に話題づくり(広報の素材)に関わることです。たとえば、企画が完成された寄付キャンペーンを広報するだけでなく、ファンドレイジング担当者と一緒にキャンペーンの企画を考えるところからコミットします。

新しい言葉や概念をつくることも、「創り出す広報」です。クロスフィールズの「留職」やフローレンスの「病児保育」など事例は少ないかもしれませんが、NPOが新しい言葉や概念をつくり、活動を広報しています。「エシカル」や「フェアトレード」などは、言葉に新しく意味付けしたことによって広まっています。これまでも「セクハラ」「保活」「ブラック企業」「ワンオペ育児」など言葉や概念が共有されたことで、「私の問題や不満」が「私たちの問題や不満」になり、社会に問題意識が浸透しています。

新しい言葉をつくるときのヒントになりそうなビデオを見つけたのでご紹介します。エリン・マッキーンさんは、プレゼンテーションの最後のほうで、

言葉は自分のアイデアや意図を伝える機会。
新しい言葉は注目をあつめます。

と伝えています。

新しい言葉を創り出して広報に活かしましょう。

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