寄付をお願いするときのパワーワード&フレーズ

寄付をお願いするときは、文章でも口頭でも「ことば」にしなければなりません。ことばが人の共感や怒りや不安や悲しみといった感情を動かし、寄付という行動につなげているのです。ことばの中でも、寄付をお願いするときによく使われ、力を発揮することばやフレーズを集めてみました。

名前(固有名詞)

対面や電話、郵送など相手が明確になっている場合は、相手の名前を使って寄付をお願いしてださい。名前を使って呼びかけることで、団体に親近感を持ってもらい、団体から自分が大切にされていると感じてもらうことができます。既存の寄付者の名前を領収書の発行やデータベースの記録だけにしておくのはもったいないことです。

あなた

ちらしやウェブサイト、ソーシャルメディアの投稿で寄付をお願いするときは、名前を使って寄付をお願いすることは困難です。そのときは「あなた」ということばを使って、寄付をお願いしてください。「みなさま」ということばよりも「あなた」ということばのほうが何倍も力があります。自分たちを表す「私たち」「当会」「当法人」「当団体」より、寄付者を表す「あなた」が多く使われているか確認してください。「あなた」を使うことで団体ではなく寄付者が主人公であるという姿勢を見せることができます。

ありがとうございます

寄付のお願いは、感謝のフレーズから書き始めるのが定石となっています。日ごろの支援や協力への感謝、このウェブページを読んでくれていることへの感謝、寄付を検討してくれていることへの感謝、面会の時間をとってくれたことへの感謝を「ありがとうございます」ということばで伝えてください。感謝を言われて悪い気を持つ人はいません。感謝されたのだからまた何かしてあげたい、と思う人もいます。寄付のお願いの前に、感謝のフレーズを入れてください。

寄付してください

当たり前ですが「寄付してください」というフレーズは最も重要です。しかし、率直に寄付をお願いしている団体は少ないものです。「あなたの寄付は社会を変えます」という説明や「寄付を集めています」という宣言しかない団体が目立ちます。「寄付してください」以上に率直で具体的で確実な寄付のお願いフレーズはありません。はっきりとお願いしなければ、相手は寄付を願いされていることを理解してくれないかもしれません。あなたが相手に何を求めているのかを理解してもらい、寄付をするかどうかを判断してもらえるようにしましょう。

一緒に/ともに

「一緒に」や「ともに」ということばは、つながりや所属を意味することばです。団体の理念やビジョンの実現を一緒に目指すパートナーであると示すことで、 寄付者は自分の役割を認識し、寄付の役割を想像できるようになります。もっと社会に貢献したいと思っている人はたくさんいます。団体に加わることで、社会に貢献したいという個人的な願望を叶えることができます。

なぜなら/と言うのも/・・・だから

何かをお願いされたとき、多くの人はその理由を知りたがります。「なぜなら」「と言うのも」「・・・だから」という接続詞を意識することで、この欲求を満たすことができます。このようなことばを使うことで、自分たちの活動がなぜ重要なのかを詳しく説明することができ、相手に行動を起こす理由を与えることができます。

いま/今すぐ

切迫感や緊急性があるときに寄付をします。「いま」「今すぐ」ということばを使うことで、相手にすぐに寄付が必要であることを示します。多くのNPOが活動し、社会問題もひとつやふたつではありません。「いま」「今すぐ」ということばを使って、優先項目にしてもらいます。なぜ今、支援が必要なのか、支援しないと何が起こるのかを説明し、緊急性を持たせてください。

誰に寄付のお願いをするかについてもじっくり考えてみてください。そして、力強いことばを使って、寄付をお願いしてみてください。寄付のお願いは、実践すればするほど上手になります。実践あるのみです。

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