ファンドレイジングを続けるために必要なコスト(経費)

ファンドレイジングも、その他の事業と同様に、目標や実績に応じた予算が必要になります。しかし、多くの非営利団体ではファンドレイジングに使える予算を確保していないのが現状です。ファンドレイジングのコストにはさまざまな種類があります。

寄付者を「見つける」ためのコスト

今後寄付してもらえそうな人を見つけたり、支援してくれそうな企業や自分の団体が対象になる助成金を調べたりするための費用です。活動テーマに関するイベントを主催し関心を高めたり、企業や助成財団が参加するイベントに参加したりする活動が含まれます。

例)

会場使用料、ちらし制作費、印刷費、消耗品費(用紙/インク/封筒)、郵送料、イベント参加費、交通費、名刺代、団体紹介パンフレット制作費、ウェブサイト制作費、 広告費、 など

寄付者に「お願いする」ためのコスト

これまでに寄付してくれた方や寄付してくれそうな方へ寄付をお願いするための費用です。電話や郵送などでお願いすることもありますし、助成金や受託事業であれば申請書や提案書を作成し、プレゼンテーションすることもあるでしょう。

例)

電話代、郵送料、消耗品費、印刷費、ダイレクトメール制作費、交通費、オンライン決済システム初期費用、 オンライン決済システム利用料、クレジットカード決済手数料、ウェブサイト維持費(ホスティング代)、など

寄付者へ「感謝する」ためのコスト

感謝することも継続的な支援を得るためには欠かせない活動です。領収書の発行にも郵送料、用紙やインクといった消耗品費が必要ですので、あらかじめ活動計画や予算の確保が必要になります。

例)

領収書やお礼状の郵送料、消耗品費、報告書制作費、支援者向けの返礼品代、など

寄付者との「関係を深める」ためのコスト

団体と寄付者との関係を深めための、いわゆるスチュワードシップ(Stewardship)費用です。寄付者との信頼を築くための費用と言ってもいいかもしれません。支援者向けた会報の発行、報告会の開催、支援者の名前や住所の情報を管理するためのデータベースの構築などが考えられます。

例)

会報制作費、メールマガジン発行システム利用料、会場使用料、案内に必要な経費、寄付者情報データベース構築費、データベース運用維持費、など

ウェブサイト制作費や寄付者情報データベース構築費は導入時にしかかからない初期費ですが、ほとんどのコストは毎年必要になる運用維持費になります。運用維持費は寄付者数や寄付額によって変わる変動費もあれば、一定の固定費もあります。

また、ファンドレイザー、情報システム担当者、経理担当者の人件費や保険料、月々の事務所家賃の一部、パソコンやソフトウェアといった機材費も見込んでおくとより正確な計算ができます。

このようなファンドレイジングにかかるコストは、収入の15~20%が目安と言われています。つまり、かかったコストの5~6.5倍程度の収入が必要になるという計算です。ただ、あくまでも目安であって、団体の成長段階によって割合は異なります。ファンドレイジング立ち上げ期では初期費もかかるため20%以上になりますし、収入が安定してくればコストも抑えられます。大切なことは、継続的に団体を運営していくためには、ファンドレイジングや広報などの管理費が不可欠であることを支援者に丁寧に説明して理解してもらうことだと思います。

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