ファンドレイジング・キャンペーンを成功に導く4つのP

ファンドレイジング・キャンペーンとは、NPOが達成したい目標を強調した、期間を区切って行う組織的なファンドレイジング活動です。クラウドファンディングがその代表例ですが、緊急救援募金や周年募金、クリスマスなどの季節募金、会員入会・マンスリーサポーター登録などのキャンペーンがあります。ファンドレイジング・キャンペーンを成功に導く4つのPをご紹介します。

ファンドレイジング・キャンペーンの4P

ファンドレイジング・キャンペーンの4Pは、寄付者が寄付するきっかけ・寄付するときの思いから洞察しているので、潜在的な寄付者に訴えかける内容を検討する枠組みになります。4つのPをファンドレイジング・キャンペーンで伝えることで成功する可能性がグッと上がります。

Purpose(目的)

寄付者はファンドレイジング・キャンペーンの目的を理解し、その目的の達成に貢献したいと思っています。NPOが達成しようとしている大きな目的(ビジョン・ミッション)と関連付けて、ファンドレイジング・キャンペーンの目的を伝えましょう。ファンドレイジング・キャンペーンの使途を正確に説明することで、透明性が高まり、より信頼できるNPOとみなされます。

People(人々)

寄付者はファンドレイジング・キャンペーンを運営している人々を信じて、キャンペーンに参加してくれます。NPOの役員や職員などファンドレイジング・キャンペーンの企画者が見えるようにしましょう。また、ファンドレイジング・キャンペーンの受益者についても伝える必要があります。寄付が受益者に与える影響をデータやストーリーを使って具体的に伝えてください。

Participation(参加)

寄付者は自分ひとりではできない大きなことに参加したいと思っています。「寄付」というより「参加」です。寄付は参加の方法のひとつにすぎません。寄付するという参加以外にも自分の時間やネットワークを使って寄付を集める(ファンドレイジングに協力する)という参加を望むかもしれません。支援者が望む方法で寄付や参加ができるようにしたNPOは、支援者を維持することができます。

Present(見返り)

寄付者は、自分の貢献と引き換えに見返りを求めています。見返りは経済的に価値のある物品に限りません。寄付によって起きた受益者の変化に関する報告が重要です。NPOに寄付をするという行為は、非常に個人的で感情的な行為です。寄付者はその見返りとして、限定感や特別感のあるコミュニケーションを期待しています。寄付は消費ではなく投資です。寄付の手ごたえを寄付者に感じてもらえるような見返りを考えてください。

成功しているファンドレイジング・キャンペーンは、この4つのPをそれぞれ効果的に使って、呼びかけ文が作られています。ぜひファンドレイジング・キャンペーンに取り組む際の参考にしてください。

「寄付する習慣」のつくり方

2021.03.08

災害対応段階ごとに考える募金キャンペーンの進め方

2020.09.09

募金ちらしのつくり方

2018.05.15

NPOの周年行事 傾向と対策

2017.01.16

クラウド・ファンドレイジングとコミュニティ・ファンドレイジング

2016.11.30