参加者を呼び込むイベント広報術

参加者を呼び込むイベント広報術

イベントの集客に悩んでいるNPOの広報担当者も多いようなので、イベント広報についてまとめてみたいと思います。まず、イベント広報に必要な項目は次の通りです。

・名称(タイトル、サブタイトル)
・プログラム(イベント内容、講師)
・開催日時
・会場(住所や交通手段)
・定員
・参加費
・申込方法
・申込〆切
・主催者情報(団体名、連絡先など)

※講師の紹介を見てイベントへの興味が湧くこともあるので、必要に応じて講師プロフィールを用意するとよい場合があります。

NPOのイベントを強くする

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2021.08.04

少なくともこれらの項目が決まり、なぜこのようなイベントを開催するのか簡単な理由、どんな人におすすめなのか(参加してほしいのか)という呼びかけ文を作成すれば、広報を始めることができます。より効果的なイベント集客広報にするためには、以下の点を考えてみてください。

イベントの「売り」を見つける

まずはイベントの「売り」を見つけましょう(もしくは創りましょう)。自分たちの団体ではないと話せない講演内容が売りになるのか、その講演でないと揃わない講師が売りなのか、またはなかなか使用許可が下りない場所や参加者が行きたくなる場所が売りになるのか、その「売り」を広報します。記念日に合わせて実施するイベントであれば、日時が売りになります。この売りはタイトルやサブタイトルに入れましょう。案内文の本文を見なくても、タイトルだけで伝わるようになります。

無料の広報ツールを活用する

とりあえずイベント案内のチラシを作るという団体もあるようですが、チラシを作るのは助成金や補助金がついていて作らざるを得ないとき、どこで何部配布するのかが明確になっているときに限っていいと思います。チラシの場合、制作コストよりも配布コストのほうが高くなることがあります。制作しても配布されなければ広報していないのと同じです。まずは、自団体のウェブサイトからはじめ、インターネット上の掲示板、ソーシャルメディア、メールマガジン、自分たちの団体の会員同士やボランティアセンターなどの中間支援団体のメーリングリストを使えば、ほぼ無料で広報できます。これらに加え、規模や広報期間に応じて、プレスリリースを追加します。

インターネット上の掲示板は以下の記事にまとめていますので、参考にしてください。多くのNPO/NGOがインターネット上の掲示板を使っています。タイトルには、「■」や「★」を入れることで目立たせる工夫をするといいですね。

NPOなら使いこなしたい情報ポータルサイト(関西版)

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2018.07.18
NPOなら使いこなしたい情報ポータルサイト(全国・東京版)

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2016.10.03

イベントの開催報告を掲載しておく

イベントと言っても、講演会、ワークショップ(体験型・参加型イベント)、写真展、販売会、公募企画、現地訪問(スタディツアー)、チャリティウォークなどさまざまです。すでに開催したことがあるイベントであれば、イベント広報ページから開催報告にリンクを張っておきましょう。開催報告には主催者の報告だけではなく参加者アンケートの結果も掲載しておくと、参加を検討している人にとって背中を押す役割になります。初めて開催するイベントであれば、なるべく早く開催報告をアップしましょう。報告は次回のイベント開催の期待を高める広報になります。イベント終了後から次のイベントの広報は始まっているのです。

イベントが終わったら行うこと~アンケートのすすめ~

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2024.06.26

大規模イベントの場合は

100名を超えるような大規模イベントの場合、名義後援を取り付ける方法があります。中間支援団体のほか、政府系機関、地方自治体、新聞社などもイベント内容によって名義後援を受け入れてくれます。イベントの信頼性も高まりますし、ウェブサイトへの掲載、後援団体のソーシャルメディアでの案内、新聞社なら記事掲載など広報に協力してくれる場合があります。
大規模なイベントでは、多くのボランティアを巻き込むこともポイントになります。自分がかかわっているイベントであれば、家族や友人にも伝えるなど広報にも協力してくれますし、イベント会場に知り合いがいたほうが安心して参加できます。ボランティアは隠れた広報担当者なのです。

NPOにとって、イベントは広報のチャンスになります。イベント参加者に活動を伝えることができるのはもちろん、イベント広報の過程、つまりイベントの案内を見た人にも活動を伝えることができます。最終的な集客以外にも成果があることを忘れてはなりません。