「NPOの通貨」を稼ぐ ~「信頼」を高める~ コンテンツ

信頼は「NPOの通貨」とも言われます。その通貨を「稼ぐ」にはどうしたらいいでしょうか?潜在的な受益者や寄付者、ボランティアは、ウェブサイトを必ず確認します。ウェブサイトが団体の第一印象を決めると言っても言い過ぎではありません。このインターネット上の一等地を有利に使って、NPOの通貨を稼ぐ(信頼を高める)ためのコンテンツを考えてみます。

会計報告

会計報告(財務)のページは、NPOのウェブサイトに掲載する退屈なコンテンツのひとつです。魅力的に作る必要はありませんが、ぺージタイトルだけでもわかりやすくする工夫があるといいと思います。信頼を高めるには、誰もが見つけやすく、たどり着きやすいところに会計報告のページを設けておきましょう。財源がどこからきて、どの活動に、どれだけ使われているのか、透明性を高めておきます。

活動報告

活動報告は数字と文字が並んだ冊子(PDF)である必要はありません。寄付やボランティアによってもたらされたインパクトが可視化できればいいのです。インパクトを示す方法はいくつかあります。受益者のケーススタディ動画、ビフォー/アフターの写真などを共有する方法が知られています。活動を報告することは、NPOが透明性を確保するための重要な機会になります。活動報告が適切に行われることで、寄付者・支援者と信頼を築くことができ、より多くの支援を得ることにもつながります。

団体の使命や歴史

信頼を高めるためには、団体の使命(目的・ミッション・ビジョン)について丁寧に紹介することが必要です。そのうえで、個人には履歴書や職務経歴書があるように、団体にも歴史を詳しく説明するページがあると信頼が高まります。ウェブサイト上の団体概要には、役員全員の顔写真と経歴を掲載する必要はありませんが、団体の代表者の名前と肩書きは掲載できるとよいでしょう。写真は、代表者だけでも掲載することができれば効果的です。

受益者・支援者の声

商品やサービスを購入するとき、すでに商品やサービスを買った人・使っている人の意見を知りたいと思うものです。ウェブサイトには、受益者の声、寄付者の声、ボランティアの声、イベント参加者の声、地域住民の声など団体に関わる人々の声を引用しましょう。ビデオや写真を添えることができればなおよいです。団体に関わる人の声は、団体の信頼に影響します。そして、同じ行動をしようとしている人を後押しすることもできます。

専門知識

フェイクニュースが多い時代では、人々は何が真実なのかを理解する手助けを必要としています。NPOが活動している地域やNPOが取り組んでいる社会問題に関する専門知識をウェブサイトで発信しましょう。専門知識はNPOの経験やアイディアがもとになります。間違えてはいけないことは、専門知識は専門用語ではないことです。

パートナーシップ

他のNPOや企業と協働で活動を行っていたら、ぜひウェブサイトで紹介しましょう。行政の補助金や財団から助成金を受け取っていれば、それもウェブサイトに記載しましょう。企業や他の団体、行政、助成財団が持つ信頼を借りて、NPOの信頼を高めることができます。

信頼を稼ぐ(信頼を高める)ためには、お金は必要ありません。ウェブサイトのユーザーが自分たちのウェブサイトに何を期待しているか、具体的な要素に着目し、発信していくことで、信頼を高めていくことができます。

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