非常時/緊急時におけるNPOの広報

非営利団体が行う非常時/緊急時の広報活動について考えたいと思います。私の経験をもとにしているので、非常時/緊急時と言っても自然災害になります。感染症の拡大やテロ、不祥事、事故などが前提にはなっておりませんので、あらかじめご了承ください。

職員の安否に関する情報発信

職員の安全が確保されていなければ、緊急救援活動や被災地支援活動さえ開始できません。会員やボランティアなどの身近な関係者に向けた情報発信として、職員の安否に関する情報発信を行います。海外での自然災害においては、助成団体や会員など身近な支援者からの問い合わせが増えるので、職員や連携団体の安否に関して情報発信します。

現場に関する情報発信

平時から支援している受益者に関する情報発信をウェブサイトやSNSを通じて行います。NPOが支援している人々や地域は、非常時や緊急時にしわ寄せが行きやすい人々や地域ですので、その現状について情報発信します。また、被災地支援活動が始まっている場合は、現場に入っている職員から情報発信してもらいます。SNSでの情報発信内容は、ウェブサイトや会報誌に記録としてまとめ残しておくと将来の活動の参考になります。

寄付・募金に関する情報発信

被災地支援活動を始めるという意思決定されたタイミングで、募金のお願いをはじめます。意思決定されたタイミングでは、活動予定地くらいしか決まっていないと思います。活動内容、活動規模、活動期間など詳細は順次追加で情報発信していきます。また、活動報告は、ウェブサイトだけでなく報告会などでも情報発信します。

情報発信の手段

平時と同様に、ウェブサイトやSNSといった団体が運用しているメディアを使います。また、募金のお願いや活動報告会などは、プレスリリースで報道機関にも情報提供します。現場の状況については、報道機関が見過ごしていたり、見えていなかったりすることもあるので報道機関にもこまめに情報提供していきます。

緊急から復興へ

自然災害であれば、活動内容が緊急救援から復興支援に変化する時期が来ます。そのタイミングで支援活動の整理・見直しをすることになります。現場に関する情報発信の記録は、活動内容の整理・見直しにも役に立ちます。整理・見直した活動内容は、広く情報発信します。

平時から非常時/緊急時に対応できる広報体制を整える

特定の職員しか更新できないウェブサイト、めったに配信しないプレスリリース、フォロワーが少ないSNSではせっかくの情報発信も効果が半減します。平時から広報活動に取り組み、経験やネットワークを蓄積し、信頼を得ておくことがなりより重要です。経験や信頼があることで、非常時や緊急時であっても情報発信を継続できるようになります。

非常時/緊急時に強い財務体質をつくる

広報体制と同様に、平時から非常時や緊急時に強い財務体質にしておくことも大切です。会費やマンスリーサポートといった継続的な財源があると経営判断が柔軟にできます。議決権を持った会員を増やすことに消極的な非営利団体も多いですが、会員は財政的な支援者という側面だけではなく、活動のパートナー、心強い協力者という側面もあります。

非常時や緊急時だからと言って、特別な広報活動に取り組んでいるのではありません。平時にもまして「事実を、正確に、素早く情報発信する」ことが求められます。

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