ダイレクトメールを必ず開封してもらう工夫

お店の前を通りすぎる人が多くても、お店の中に入ってくれなければ、商品はなかなか売れません。同じように、ダイレクトメールを送っても開封してもらわなければ、活動を知ってもらう、寄付をしてもらう、イベントに参加してもらう、という目標を達成することができません。どうしたらダイレクトメールを必ず開封してもらえるか、考えてみたいと思います。

封筒にメッセージを入れる

ダイレクトメールを受け取った人がまず見ることになるのが外封筒です。外封筒にメッセージ(キャッチコピー)を載せましょう。メッセージで、ダイレクトメールの内容に関して期待感をあおるものであったり、開封をお願いしたり、限定感や特別感を伝えてください。たとえば、「開封した人限定!! お得な情報を同封」「子どもの貧困をなくしたい人だけ開封してください」「クリスマスまでに100人のサポーターを募集しています」(期間を限定)といったメッセージです。

メッセージの作り方は、主語を相手にしてメッセージを考えます。「プレゼントを差し上げます」を主語を相手にして作り変えると、「プレゼントが手に入ります」という表現になります。

封筒のデザインやサイズ

封筒のデザインというのは、NPOやNGOでも使うことが増えている透明封筒などの工夫が該当します。透明封筒を使う場合、中身が見えることで安心感はありますが、中身が見えるがゆえに開封せずにゴミ箱に直行ということもありえます。だから、透明封筒では封入の順番にはこだわる必要があります。ゆうメールやヤマトのDM便など配送サービスが充実してきたおかげで、郵送コストをかけずにサイズもこだわることができるようになりました。私が企業でセミナーを担当していたときは、A4サイズの葉書スタイルでセミナーのご案内をしていました。表には宛名、セミナー概要を記載し、裏面にはセミナー詳細とFAX返信用の申込欄をつけていました。

ゴロゴロ感(同封物)

平面的なチラシだけでなく、ボールペンや厚め冊子など立体的な小物を同封することも、開封を促すために効果的です。私が所属していた団体では、これを「ゴロゴロ感」と呼んでいました。別の国際協力系の団体では、活動地の料理レシピを同封したと聞いたことがあります。料理に関心がある人、特に女性は開封して見たくなりますね。その国の文化を伝えることもできて、とても面白い工夫だと思います。ボールペンにしろ、料理のレシピにしろ、ダイレクトメールでお願いする内容と関連するものを同封することが原則です。

これ以外にも、ダイレクトメールはいくらでも工夫できます。NPOやNGOでは、あまりお金をかけたダイレクトメールは好まれません。支援者は、ダイレクトメールよりも支援活動に資金を使ってほしいと思うからです。お金をかけずに、知恵を絞り、少し手間をかけて効果の高いダイレクトメールを企画する必要がありますね。

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